標本作製
今日は、月一回の標本作成の日でした。
若いころに、夏休みの宿題で、植物を採集し標本を作った方もおられるでしょう。
標本作製の手順を解説します。
まず、標本作成に必要な物。
紙テープ、針と糸、鋏、ピンセット、糊、グラシン紙の袋。
グラシンの袋は、脱落した葉や種、実などを入れるものです。
私たちが月2回の植生調査で採集した標本を、植物園で乾燥→同定されたものが市の資料館に送られてきます。
カードと供に新聞紙にはさまれています。
カードには、標本名、科、採集者名、日付、場所、周りの環境などが書かれています。
紙テープと糸で、台紙に固定します。
太い根っこや茎、枝などは糸で固定します。
作業風景
完成した標本
葉っぱだけのもあります。
標本が台紙に貼られて、資料館に保管されます。50年後100年後にこの標本が役立つことになるかも知れません。
100年後の植生と比較することによって、環境の変化を知ることができます。
当市でも、植物に限らずここ10〜20年余りで絶滅した種が多くあります。
温暖化や気象の変化によるものは少なく、ほとんどは、農薬、無秩序な開発や里山などの手入れがなされないことが、原因になっていると思われます。