今日は標本作製の日でした

月1回の標本作製を亀岡市資料館で実施しました。
以前にもアップしましたが、改めて作製手順を公開します。
私たちが月2回行っている植生調査の折採集した標本を、植物園で乾燥し同定してラベルが添付されたものです。

ラベルには植物名、各部位の色、採集日時、採集者、採集地名、周りの環境(他に生えていた植物名)などが書き込まれています。

台紙の右下にラベルを張ります。

標本を紙テープや糸で固定します。

乾燥中や作製中に脱落した標本の一部や果実、種をグラシン紙で作った袋に入れる。

袋をあきスペースに貼り付ける。この袋は新たな脱落物を入れるため開閉自在になっています。
完成

太い樹や竹の標本は糸で固定します。


標本が大きい場合は数枚に分けて作製します。この羊歯は2枚になっています。

なぜ調査資料として標本が必要なのかというと、写真とか文字で残っていたとしても実物がないと実在の証拠とはならないのです。
かのシーボルトも膨大な標本をオランダに持ち帰っています。標本はきちんと保管すれば100年後200年後でも確認できるので、その時代の日本の植生を知る証拠となっているのです。
と、まあ大げさな言い方をしましたが四季折々野草に出会い、珍品や新しい外来種に出会うのも又楽しからずやです。

オマケに桜以外(ちょっぴり写っていますが)の写真を貼り付けておきます
南丹市美山町大野

南丹市日吉町四ツ谷、今年はタムシバの開花が桜より遅くて多かったです。タムシバはコブシに似た花ですが、花の下の小葉がありません。関西にはコブシは自生しませんから、山で見る樹はタムシバです。

亀岡市千代川町

亀岡市保津町谷山池。去年は桜が散った後の写真でした。

次回はまたまた桜?